戦国カフェ 〜OLが戦国武将をゆる〜く語るブログ〜

プロフィール

名前:戦国アイコ 
戦国武将とカフェが大好きな会社員

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関東7名城☆宇都宮城ヒストリー💖(8)釣り天井事件はなぜ起きた!?『私は絶対やってない!』本多正純の栄光と転落人生に迫る・中編

2021/12/19

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こんにちは。戦国LOVEのアイコです!
前回に引続き、釣り天井事件のお話だよ
💖

後ろ盾となる家康様と父正信が亡くなった後、本多正純とその周辺ではどんな事が起きていたのでしょう?

土井利勝と徳川秀忠

徳川家康の一番の側近として活躍した本多正純。

1616年、家康と父正信が相次いで亡くなった後は、家康様の居城だった駿府城を離れ、江戸の秀忠政権で老中職(最高位の役職)として、側近の一人として迎え入れられました。

【 徳川秀忠/Wikipediaより 】

しかし将軍秀忠の側近は、 土井利勝(どい としかつ)や、酒井忠世(さかい ただよ)、安藤重信など、
以前から秀忠に仕えていた官僚たちで、既にガッチリ占められていました。

特に土井利勝は、7歳の時、産まれたばかりの秀忠のお守役( お世話係や教育係)を担い、
以来ずっと支えてきた筋金入りの秀忠派!秀忠LOVEを貫いてきました。

小学1年生の時から、赤ちゃんの秀忠様の面倒をみてたのだから、
二人の絆は、固く結ばれているわよね。

家康の後継者候補として、本多親子が結城秀康を推したのに対し、当然、土井利勝は秀忠を推薦しました!

う~ん。この2人の関係に正純さんが入る余地はあるのか?

ちなみに、正純は秀忠より14歳年上で、土井利勝より7歳年上です。

本多正純 VS 土井利勝

さらに!土井利勝は、正純の父正信と競り合って失脚した、あの大久保忠隣(ただちか)の大久保派でした。
だから正信の息子の正純にも、当然、ただならぬ恨みを持っていたに違いない。

対する正純は、もはや何の権力の後ろ盾もなし。
今更、江戸幕府の中枢に入れてもらったところで、正直そこには正純の居場所などありませんでした。

もはや四面楚歌!
針のむしろ状態!

当時51歳の正純さん、一体どうする⁉

秀忠政権では、駿府から来た新参者として、腰を低くして波風立てず大人しくやっていくか?

それとも、黒田官兵衛のように状況を悟って、さっと隠居するか?
どうする正純さん!?

だがしかし!!
正純は、今までと何ら態度を変えなかった~!

先代のナンバー2だった成功体験から、勘違いの振る舞いを続け、権勢を誇り、
土井利勝に対抗していきます。ちょっと痛い・・・。

あら~まぁ四面楚歌なのに。周りの状況把握ができてないのね

19歳から家康様に仕え、30年間も徳川政権のメインロードを歩いてきた人だもん。
人生でこんな状況、体験ゼロだから仕方ないかぁ。

今まで、周りの人がペコペコ頭下げてきたのは、

家康様 > お父さん > 自分の実力 

この順番だったのに。
自分の実力を過大評価してしまったのかも⁉

秀忠にとっては、やっと偉大な父親から解放され、自分の思い通りに采配をふるうぞ~って時に、
上から目線で正論をかざしてくるの家老の正純は、偉そうで、正直ウザかった。

こうして正純は、ますます秀忠や秀忠側近から煙たがられ、さらに敵を作っていってしまうのです。
そして秀忠は、扱いにくい正純より、昔からの信頼が厚い土井正勝を重用するようになっていきます。

正純さん空気読もうよ。今の主君は家康様でなく秀忠様だよ。

【 土井利勝/Wikipediaより 】

本多正純、福島正則の改易に反対する

1619年10月、秀忠の命により、豊臣恩顧の大名である福島正則が、改易処分となりました。
台風による水害で破壊された広島城を無断で修繕したことが、武家諸法度に反した行為だとみなされたのです。

けれど、この改易処分に、正純は真っ向から反対!!
結果、秀忠の面目を損なう行為として、決定的な怒りを買ってしまいました。

一切臆することなく反対意見を言う正純は、秀忠からすれば、
『今のトップは俺なんだ!父親の側近だったからって偉そうにするなよ!』って気持ちだったのかもww

こんな事があった後、1619年、
前回お伝えした『亡き家康の遺命として、小山藩5万3,000石から宇都宮藩15万5,000石に加増を受ける』
という話に繋がっていくのです。

正純さん、お父さんから「加増は3万石以上はダメだ!禍が起こるぞ!」
って言われたのに、この加増を断り切れなかったんだね。


そして、ある人物から、激しい恨みを買うことになるよ~。
お父さんの予言が現実に。怖いww

亀姫、本多正純を恨む

その人物こそ、亀姫。(※本多正純より5才年上で、1619年当時59歳)
徳川家康の長女にして、第26代宇都宮城主の奥平家昌の母、そして第27代城主の奥平忠昌の祖母です。

亀姫は、家康様の長女という点では、親ガチャの勝組だけど、結構ツラい人生を歩んでいるんだよ。

母は徳川家康の正室・築山殿で、1歳違いの兄は松平信康。

【 築山殿/Wikipediaより 】

1579年、亀姫が19歳の時、家康の命令で母の築山殿は殺害され、兄の信康は自害させられました。

その後、父家康の命令で奥平信昌に嫁ぎ、3男1女をもうけ幸せな家庭を築いたのもつかの間、
夫の信昌、長男の家昌、三男の忠政を相次いで亡くしてしまうのです。

こうして亀姫は・・・
剃髪し盛徳院と号し、わずか7歳で父親から引き継いで宇都宮藩主となった、孫の忠昌の後見役となったのでした。

いやぁ~亀姫可哀そうすぎる😭
ツルは千年、亀は万年って、亀は長寿の象徴なのに。

いっそのこと、息子の名前を『亀次郎』とか『亀仙人』にしておけば、
げんを担いで、亀姫のように長生きできたのかもね。

身内の早世が続き、亀姫の不幸の “ かめはめ波! ”
負のエネルギー恐るべし・・・・。

でも希望の光である孫の忠昌は、亀姫が後ろ盾として、しっかりサポートして育てていくしかない!

亀姫が正純を恨む理由 その①

まず一つ目の理由は、亀姫の孫・宇都宮城主の奥平忠昌が、本多正純の宇都宮藩への栄転に伴い、
格下の下総古河への転封を命じられてしまったからです。

転封の理由は『奥羽への押さえとして重要な宇都宮藩主には、忠昌では幼過ぎる』とのこと。

でも亀姫は納得できなかった!

だって、幼いという事が理由なら、忠昌が相続時の7歳の時点で移転を行うべきでしょ!
その後5年間城主として統治させておいて、12歳まで成長した今になって国替えって、おかしくない?

これって、正純を城主にさせるために、無理やり作った理由なんじゃない?

しかも、それまでのウチの奥平家が10万石の領地だったのに、
正純になった途端、15万石の領地を与えるってどーゆこと?領地が増えてるじゃない!

ジャパネットたかたじゃないんだから、
『宇都宮藩をもらうと、今なら、さらに他の領地5万石も付いてきます』なんて、おかしいでしょう!!

亀姫さん、怒りが収まりませんww

亀姫が正純を恨む理由 その②

2つ目の理由は、大久保忠隣(ただちか)が、失脚・改易となったからです。

亀姫の一人娘はなんと!改易させられた大久保忠隣(ただちか)の長男・大久保忠常(ただつね)に、
正室として嫁いでいたのです!

だから大久保氏と奥平氏の関係は、亀姫からすると娘の嫁ぎ先で、とても緊密な関係でした。

娘ムコ・忠常は、慈悲深く温厚篤実な人物で人望も厚く、父の忠隣にとっては自慢の息子で、
また秀忠からも、将来の江戸幕府を担う人材と期待されていました。

が、しかし、またしても32歳の若さで病死してしまいます💦

若く将来有望な忠常を失い打ちひしがれる亀姫と、娘、そして大久保忠隣。

その後、亀姫と娘が頼りにしたのは、義父の大久保忠隣でしたが、そんな忠隣も不可解な改易となってしまいます。
(改易の黒幕は、対立していた本多正純の父・正信か?※諸説あり)

心を痛めた亀姫は、忠隣を陥れたのは本多父子に違いない!と恨むようになり・・・

孫の転封と、娘の義父の失脚と。
亀姫の本多正純への恨みは、募っていくんだよー

亀姫の怒りのボルテージが、MAXになっていくよ。
ここで怒りの、かめはめ波、発動?!

本多正純、城の大改修で名誉挽回⁉

さて、正純さん。

秀忠政権で老中という役職についていましたが、
自分の判断や考えが生かされない。どうも家康に仕えていた時とは感触が違うと感じていました。


幕閣が集まる会議でも、自分の意見は通らない。
土井利勝は、正純の考えに耳を傾けようとはしません。自分はその場で孤立するだけ。

ようやく自分の置かれている状況に焦り始めるのでした。

どうにかして秀忠様の信頼を勝ち取り、土井利勝を負かさないと!
もう一度、かつての権威を取り戻したい!

そんな中、

1622年、家康の七回忌のため、将軍秀忠の日光東照宮参拝の日取りが確定しました。

そして秀忠は、日光東照宮を参拝した後の4月19日、宇都宮城に1泊することになったのです。

正純は期待に胸を膨らませます!
『これは千載一遇のチャンス!!秀忠様を宇都宮城で迎え、その警護や接待で秀忠様を唸らせれば
自分の評価はV字回復するぞ!!』

う~ん。何かズレてる

秀忠様は既にあなたを嫌ってますが💧
宿泊対応を完璧にしたところで、どこまで評価が上がるのかな?

こうして正純は、秀忠の宇都宮城宿泊に向け、全身全霊をかけ宇都宮城の修繕に力を入れていくのでした。

この『マル秘・正純挽回大作戦』が逆に、命取りになることも知らずに・・・
つづく💖

次回をお楽しみにね!

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